でぶりあす通信

"コトバは満ち溢れてるはずなのに答えがないのはなぜ?"

推しメンが急病で入院しました

 

最後に会ってから3日足らずでの出来事だった。余りにも急だった。

前日からTwitterの更新が途絶えており、予兆のようなものはあったものの突然ここまでの重症が知らされるとは夢にも思っておらず、報せを受けた時は正に頭が真っ白になってしまったと呼ぶに相応しい状態だった。

6年近く声優ないしアイドルのイベントに通うオタクをしてはいたが、いわゆる"推し"がいつ復帰できるか定かではないレベルの病に伏せるというのは初めてのことで、本当にショックで、何を見ても聴いても素通りし、ただただ辛くて、どうメンタルに折り合いをつけたら良いのかさっぱりわからなかった。別に前例があったからと言って心構えができるようになるというものでもないだろうが、その時の気持ちに整理をつけておく意味も兼ねてこの文章を記録している。

 

先にも述べた通り、りんちゃんと最後に会ったのは報せが出る3日前、3月7日のことだったがこれは元々参加する予定の無いイベントだった。更にその数日前、1人で勝手に病み散らかし、どうしても直接会って話したい、話さなければならないと思ったことができていたため、わざわざ平日ど真ん中に18切符で遠征して参加したのだった。

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だいたいこのポエムに書いてある通りなのだけど、この時はこの時で割と真剣に「これまで築き上げてきた推しメンとの良好な関係がこれで崩壊してしまうんじゃないか」とか考えていて、別の意味でヤバい精神状態だった(オタクとアイドルの良好な関係ってなんなんでしょうか)。おまけにTwitterでは言ってなかったのだけど、ブログの投稿ツイートにりんちゃんからいいねがつけられていて読まれて一体どう思われてしまっていたのか気が気ではなかった。一応読まれる覚悟はして書いていたものの、エゴサ避けるとかタイトルじゃ推しメンが特定できないとか最大限の抵抗はしていたので実際に見られた時は「あぁ…」って感じだった。どういう感じや。

そんなヤバい精神状態でライブ中はまともにりんちゃんの顔が見れるはずもなく、チェキ列に並んでる時も今にも心臓が吹っ飛びそうだった。僕のターンが来てのりんちゃんの第一声が「あ〜、そんなに落ち込まないで…」だったので本当にヤバい顔をしてたんだと思う。でも、その第一声で「あ、思ったよりりんちゃん気にしてないのかも…?」と少し気分が楽になったのは記憶に新しい。その後なんやかんや話して気にして無いどころかめちゃくちゃ気遣ってくれていたことがわかったり、オタクが推しに言われたい言葉25年連続TOP5(当社調べ)の「いつもありがとう」をもらったりして、勝手に自分の中で作り上げていた蟠りが完全に解消され、むしろ「りんちゃんを推してて良かった…」という状態になってしまった。そう、「心の病はりんちゃんにおまかせ!!」なのだ。

本当に嬉しかった。これからもたくさん会いに行ってたくさん「ありがとう」と伝えたいと思った。これがりんちゃんと最後に会った3月7日、りんちゃんが入院する3日前の出来事である。

 

入院の報を受けたのは、そんな感じでりんちゃんに対する想いも過去最高潮になった矢先のことだった。

3月10日当日、僕はラブライブ!サンシャイン!!のイベントに参加するため関東に向かっていた。が、前述のようなことがあったたった3日後のことで、はっきり言って頭の中は「りんちゃん♡りんちゃん♡」でいっぱい、渡辺曜ちゃんのグッズを身に付けてはいるもののこの間りんちゃんに「でぶりあすのことだから財布とかスマホ全部おはヨーソローみたいな感じなのかと思ってたわ」などと言われたことを思い出しヘラヘラしている、そんな状態だった。

ただ、前日からりんちゃんのTwitterが長時間更新されていないことが気がかりで少し心配していたのだが、当日の昼頃にいつも通りのおはようツイートが投稿されたので杞憂に終わったと思っていた。

そんな中で受けた入院の報。イベントの開演1時間ほど前だった。髄膜炎という病を僕は初めて聞いた。一見強烈な病名で入院とは言うもののもしかしたらそんなに重い病ではないのではないかと祈るような気持ちで開演までの時間を使って髄膜炎について調べていた。が、出てくるのは"元の生活に戻れないような後遺症"、"命に関わる場合もある"といった物騒な内容ばかりだった(パニック状態で最悪ケースばかりが目についたというのはあったが)。20〜30時間程度で症状がピークに達するというようなことも書いてあった。公式からのアナウンスによれば症状が出始めたのは3月8日の公演後なので入院当日、りんちゃんが普通にツイートしていた時には既に50時間程度は経過していたことになる。翌日に控えたライブを休むまいとギリギリまで無理をし、オタクを心配させまいといつも通りにツイートしてくれていたのだと思った。本当にショックだった。また推しメンの異変に気付いてあげられなかったとか何故こんなに良い子がこんな目に遭わなければならないのか、などと創作じみたことを本気で思っていた(今回に関しては気付いていたところで何かできたわけではないけれどオタクってそういう生き物です)。

公式のアナウンスから一息置いて、ちょうど僕が髄膜炎について一通り見終わった後だっただろうか、りんちゃん本人からのツイートがあった。本人の「ごめんね」という言葉が本当に辛かった。普段は正直量産型のリプライを送らないことに注力しているのだけど、そんな余裕はなく「いつまででも待っているからゆっくり治して欲しい」という旨のリプライを送った。

本人から「絶対治すから待っていて欲しい」との言葉が聞けてほんの少し安心したものの、やはり先ほど見た症状が症状なので完全に不安を拭い去ることはできなかった。「待ってて」と言われ「待ってる」と答えておきながら本当に本当に本当に失礼なことなんだけど、ひょっとしてもう会えないのではないかというところまで考えてしまっていた。そんなテンションで始まったイベントを普段通り楽しめるはずもなく、トークを聞いても、ライブを見ても何も感じることもできず、お見送りで本能的に推しのレーンに入りレスをもらったものの右から左へ素通りという感じだった。Aqoursのイベントでこんな状態になったのはもちろん初めてだった。イベントが終わって何か続報はないかとTwitterを開くとまたりんちゃん本人がツイートしてくれていた。「待っててくれなきゃいや、元気になったら会いに来てくれなきゃいや」という内容だった。「推しメンのワガママはオタクは喜んで聞くもんやで」とか返すのが普段の限界オタクのでぶりあす的解答だったと思うけど、やはりそんな余裕はなく「待っている」とリプライを送ることしかできなかった。

帰路についた後も辛いという気持ちがただただ大きくなる一方で、Twitterやらリアルやらで「髄膜炎の9割以上は数日の静養で完治する」などの情報をもらって励ましてもらったりもしたのだけど、やっぱり心配で心配でたまらなかった。精神状態は不安なままだったが、翌日もイベントに参加する予定があったため、とりあえずそのまま寝た。

 

起きたら少しはマシになっていたものの、どうしても気分はひどく沈んだままで、この状態でイベントに行っても意味が無いと思いとりあえず昼のチケットを手放し、イベントに行くはずだった時間を使って自分探しの旅に出ることを決めた。ふざけてるのかと思われるかもしれないが大真面目だった。チケットの受け渡しのために海浜幕張まで行った後、幕張の浜を1人で歩いたり潮風に吹かれながらチェキ帳を眺めたりしながらいろいろと考えていた。

ここ一月半ほどの間、週2近いペースでuijinのライブに通っていたこともあって、良くない意味で推しメンが当たり前にいつも会いに行けて、当たり前にいつも励ましてくれて、当たり前にいつも元気をくれる、そんな存在に自分にとってなってしまっていたのではないかと思った。アイドルもオタクも心身ともに健康で会いに行ける時間があることは奇跡的な出来事なのだという現実を忘れかけていたのかもしれないと思った。「アイドルはいつ会えなくなるかわからない」だとか「推しがいてくれることは当たり前じゃない」だとか使い古された言葉ではあるけれど、それまで元気に会っていた人間と突如会えなくなるという現実を突き付けられると本当に言葉の重みが違うように感じた(ちゃんと戻ってきてくれる人に対して重く考え過ぎかもしれないが)。そんな感じで少し自分自身について見つめ直したおかげで、"これから"について目を向けられるようになった。りんちゃんが無事に帰って来てくれたらこれまで以上に1回1回の出会いを大事にしてあげなければと思った。いや別にこれまでを蔑ろにしていたつもりはないのだけどそういう意識の違いです。で、りんちゃんが帰って来てくれるまでにできることはないだろうかと考えたけれど、これについては結局信じて待っていることしかできない以上、質的にも量的にもリプライには載せられないような内容の手紙を書くことと、普段通りにuijinのライブに行くことぐらいしか思いつかなかった。もっと柔軟な発想が欲しい。

 りんちゃんのことばかり考えているのは変わらなかったけど、こうして考えた末にちょっと前向きな思考を取り戻した。それから程なくして1日前に送ったリプライにりんちゃんがいいねをつけてくれて、更に翌朝には縦ふぁぼをしてくれた。僕よりずっと苦しいはずの推しメンが必死に普段の生活を取り戻そうとしてくれているのに下を向いていては駄目だと思った。♡のワンタッチでテンション爆上がりするオタクって単純ね。

 

で、現状。1週間前に決めた通りにいつも通りuijinのライブに行き、メンバーや運営から「ちゃんと笑ってるし病院食に好き嫌いしたりする元気もある」といったような少し安心できる話も聞き、生まれて初めて書いたアイドルへの手紙も預け、まあ自分が今できるだけのことは全部やったかなというところの翌日、無事に退院したとのアナウンスが公式からあった。ライブへの復帰はもう少し時間がかかるとのことだったが本当に安心した。ちょっと泣きそうになった。無事復帰できた暁には会えなかった分の土産話(本当にあるのか)も持って後悔のないよう1回1回大事に会いに行こうと思う。

 

 

P.S.

3件続けてりんちゃんに関するこんなポエムを投稿していることやTwitterの様子を見てもらってもわかる通り、最近は誇張抜きで1フレーム毎にりんちゃんのことを考えているような状態で完全に好き過ぎて無理になっています。僕はもう駄目かもしれません。それでは。